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日本初となる資源循環型の第三者保有オンサイト型水素供給モデルをめざし宮古島でのグリーン水素製造実証事業協業の検討を開始
三菱HCキャピタル株式会社(代表取締役 社長執行役員:久井 大樹)、一般財団法人電力中央研究所(理事長:平岩 芳朗)、株式会社ネクステムズ(代表取締役:比嘉 直人)は、水素需要地にて再生可能エネルギー(以下、再エネ)由来の電力を使用して水素の製造・供給と消費を完結させる「第三者保有オンサイト HPA*1 モデル」について、2026 年度中に宮古島で実証事業の開始をめざし、事業検討(以下、本事業検討)を開始しました。
本事業検討では、水素需要の候補先として、宮古島観光の先駆者でもある「宮古島東急ホテル&リゾーツ」(東急ホテルズ&リゾーツ株式会社)と、島を代表する特産物「雪塩」を製造する製塩工場(株式会社パラダイスプラン)の協力のもと、主にボイラや温水器を稼働するために使用している化石燃料を水素に転換することを検討します。水素を製造するための電力は、各施設でのオンサイト太陽光発電、ネクステムズや三菱HCキャピタル等が出資する株式会社宮古島未来エネルギー*2が保有する島内に分散した太陽光発電の活用を検討します。
また、水が貴重な離島の課題に対応すべく、雪塩の製造工程で発生する水の活用や循環利用を可能とするシステムを開発し、日本初となる資源循環型の水素製造システムを構築することで、宮古島の水素社会実現に貢献していきます。
三菱HCキャピタルは、「2023~2025年度中期経営計画(2025中計)」において、組織横断で取り組む重要テーマの一つに「水素」を掲げています。今年4月には再生可能・次世代エネルギー事業会社で、グリーン水素やe-メタノールの商業生産開始を予定しているデンマークのEuropean Energy社に出資するなど水素関連事業に注力しています。今般開始する宮古島での事業検討を含め、水素分野における多様な取り組みを通じ、本格的な水素社会到来に備え、国内有数のグリーン水素事業者となることをめざします。
電力中央研究所は、本事業検討と同じく宮古島エリアで実施した「宮古島エリアにおけるグリーン水素・水循環利用社会(離島型水素製造・利活用モデル)構築に向けた実現可能性調査」の成果*3をもとに、水素製造、貯蔵などの技術的な観点から本事業検討に取り組み、離島における水素製造・利用技術の確立に貢献してまいります。
ネクステムズは、水素製造用のオンサイト太陽光発電システムの検討や再エネ電気を余すことなく水素製造に供給することが可能なシステムの検討、さらには島内の再エネ由来電気の環境価値を選択的に水素製造に配分するシステムの検討に取り組み、エネルギーマネジメントシステム*4(以下、EMS)を最大限活用し、水素製造や利用拡大に貢献してまいります。
なお、本調査は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2024年度「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/水素製造・利活用ポテンシャル調査」*5に「宿泊施設と製塩工場を核とした離島における地産地消型水素利活用モデルの検討」として選定されました。
*1 Hydrogen Purchase Agreement(水素購入契約)に基づき、水素燃料を供給するスキーム。
*2 「再エネサービスプロバイダ事業」を営む事業会社。宮古島において太陽光発電と蓄電池を無料で設置するサービスを提供中。
*3 この成果は、NEDO の委託業務の結果得られたものです。
*4 EMS とは、エネルギーの使用状況の可視化と、電力需要設備や発電設備等の運転をコントロールすることにより、最適なエネルギー利用を実現するシステムです。
*5 2024 年 6 月 11 日付 2024 年度「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発」に係る実施体制の決定について
https://www.nedo.go.jp/koubo/SE3_100001_00069.html
詳細な情報は 添付資料 をご参照下さい。